現状を知ること

毎日のように練習に取り組む皆さんは、練習の成果を十分に得られていると思いますか?

 

効果的な練習をするためには、ただがむしゃらに練習するのではなく、分析して、現状を知ることからまず始めることが大切です。

何か特別な分析器具が無くてもできます。

現象を捉えることができたらそれが現状を知ることになります。

 

私はいつもブラックボックスで選手の現状を探ります。

選手の状態を?(ブラックボックス)とします。

そこに何らかの値A(課題)を与えてあげます。

そうすると何かしらの答えB(現象)が出てきます。

「?+A=B」です。

そうすると?の中身が見えてきます。

 

例えば、初めて来た選手(?)がいるとします。

全くその選手の状態を知らないわけですが、その選手(右打者)にバッティングでライトオーバーを打つという課題(A)を与えます。

そうして全く出来なかった(B)としましょう。

そうしたらば、その選手は俗に言うドアスイングになっている(?の中身)ことでしょう。

 

この例えのように、ブラックボックスの正体を突き止めることで、何が問題なのかを正確に知ることができます。

何が問題なのか正確に分かってこそ、その解決策が出せます。

だから現状を知ることが大切だということです。

 

上述の例えで言えば、ドアスイングの選手はネットの前ギリギリに立ってスイングをしたり、インサイドアウトバットのような道具を使って練習したりすることが解決策です。

また、レッスンの中ではただ逆方向に打つことだけを指示し、どうしたら逆方向に打てるのか一緒に考え、探索学習を促すこともしています。


ただし、解決策が分かったとしても、それが実際に解決されるまでには時間がかかります。

一度身に付いてしまったクセは直すのにそのクセがついてそのクセで動いてきた時間の分だけかかると思ってください。

 

 さらに、その解決策を分かってもやらなければ絶対に解決されません。ここは本人の意思と責任です。

 

がむしゃらに練習するのではなく、現状を知って、そこから練習メニューを組み、その練習メニューを実行する、これが効果的な練習です。
レッスンに来る選手たちには現状はしっかりとお伝えして、解決できるようにサポートしています。

ぜひ、皆さんも現状を知ることをまずはやってみてくださいね!